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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻9号

1999年08月発行

日常染色法ガイダンス 金属・無機物の日常染色法—鉄の染色法

ベルリン青染色

著者: 金子伸行1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.1113 - P.1115

文献概要

目的
 ベルリン青(Berlin-blue)染色は,3価の鉄イオン(組織中では主にヘモジデリン)を染色することにより鉄代謝異常などによる組織への鉄の沈着や局在を証明するのに用いられている.
 体内の鉄の総量は4,000mg前後で,その2/3は赤血球ヘモグロビン(hemoglobin)やミオグロビン(myoglobin),チトクロームC(cytochrome C)など生命維持に必要なものとして存在し,残りの1/3は貯蔵鉄として組織にフェリチン(ferritin)あるいはヘモジデリン(hemosiderin)として存在している.鉄の動態としては,食餌あるいは貯蔵鉄より1日30mg程度の鉄が血清鉄となり,骨髄での赤芽球生成に利用される.また,分解された赤血球ヘモグロビン鉄などは再利用される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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