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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻1号

2000年01月発行

文献概要

病気のはなし

家族性アミロイドーシス

著者: 武井洋一1

所属機関: 1信州大学医学部第3内科

ページ範囲:P.6 - P.13

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新しい知見
 家族性アミロイドーシスは全身性遺伝性のアミロイドーシスであり,アミロイド前駆物質がなんらかの原因で不溶性のアミロイド細線維として細胞外組織間へ沈着することにより臓器障害をきたす疾患群である.代表的な疾患は家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)であり,腹壁脂肪の吸引生検組織のコンゴーレッド染色や,遺伝子診断,または質量解析による血清診断が施行されている.従来の治療は対症療法に終始していたが,1990年代初頭からFAP患者に対し肝移植が施行されるようになった.わが国では1993年から生体部分肝移植が開始され,1999年2月には国内初の脳死肝移植がFAP患者に施行された.また,欧米では1997年からFAP患者から摘出した肝臓を他の患者に移植するドミノ肝移植が施行されるようになり,わが国でも1999年7月より本手術が開始されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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