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現在の病院検査室の問題点と今後の対策
著者: 安藤泰彦1
所属機関: 1東海大学医学部臨床病理
ページ範囲:P.14 - P.14
文献購入ページに移動 病院検査室の当面する最大の問題点は,院内検体検査の経済性と必要性のバランスである.医療費の約10%を占めている“検査料金”は,医療費抑制の主要なターゲットの1つとなり,生化学検査などの“マルメ”,登録衛生検査所(検査センター)から診療所,病院への検査料金納入価格を“実勢価格”とみなした,差益是正のための診療報酬検体検査実施料の再三の引き下げなどにより抑制されてきた.この実勢価格は,検査センターにおける格段に安価な検査試薬納入価,低い人件費,過度のダンピング競争により,必要以上に低価格に設定され,検査業界全体を締め付けてきている.
度重なる検体検査実施料金値下げ,高価な試薬,高い人件費によつて,病院検査室の検体検査の黒字幅はしだいに減少し,数年ごとに必要な検査機器の更新もできないほど,病院検査室は深刻な経済的危機に当面している.そこで,大型分析機器調達のための試薬リース方式またはFMS方式,人件費削減のための検体検査の全面外注,院内外部委託(ブランチ・ラボ)などの手段が登場する.
度重なる検体検査実施料金値下げ,高価な試薬,高い人件費によつて,病院検査室の検体検査の黒字幅はしだいに減少し,数年ごとに必要な検査機器の更新もできないほど,病院検査室は深刻な経済的危機に当面している.そこで,大型分析機器調達のための試薬リース方式またはFMS方式,人件費削減のための検体検査の全面外注,院内外部委託(ブランチ・ラボ)などの手段が登場する.
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