icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻10号

2000年09月発行

文献概要

検査じょうほう室 輸血:輸血検査と血液型の謎

血液型検査結果の誤りの見つけかた

著者: 永尾暢夫1

所属機関: 1大阪府赤十字血液センター製剤部

ページ範囲:P.1262 - P.1263

文献購入ページに移動
はじめに
 血液型の検査,特に家系調査を行ったときにその成績に疑問を持つことがある.極めてまれな血液型の保有者になっていたり,親子関係を疑う結果になっているからである.そのようなときには,抗体活性の不十分な抗血清を用いなかったか,抗体の試験管への入れ忘れがなかったか,検体の採り間違いがなかったかなど,検査側の誤りをまず考え,再検査する.前回と同一結果であれば他の原因を考えるが,前回の成績と異なる場合,その新たな検査結果(過去の成績と異なり再現性を認める)は,被検者の成績あるいは家族の親子関係を満足させることが多い.
 このように自身あるいは他の人が行った検査結果が,正しいか否かを判断する能力(知識)を持つことは,検査を行う者として必要不可欠なことである.ここではその判断方法の1つを例示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?