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文献概要
臨床検査に必要な統計処理法・10
統計的立場から見た基準範囲の設定—解析対象の明確化と解析手順の適正化
著者: 細萱茂実1
所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1361 - P.1365
文献購入ページに移動はじめに
基準範囲は,健常者の検査値の95%が含まれる範囲であり,検査成績を臨床的に解釈する際の基本的尺度の1つである.基準範囲の定義や設定法については,NCCLSの指針でその内容が明確化され,国際的にも標準化が進められつつある.ただし,基準標本群の抽出や,標本に含まれる外れ値の除外法,また用いる統計手法の選択など,詳細については不明瞭な部分も残されている.これらの課題は,統計学を用いた現象解析においてたびたび遭遇する一般的な問題としてとらえることもでき,ここでは基準範囲の設定にかかわる諸問題を統計学的な観点から再考する.
基準範囲は,健常者の検査値の95%が含まれる範囲であり,検査成績を臨床的に解釈する際の基本的尺度の1つである.基準範囲の定義や設定法については,NCCLSの指針でその内容が明確化され,国際的にも標準化が進められつつある.ただし,基準標本群の抽出や,標本に含まれる外れ値の除外法,また用いる統計手法の選択など,詳細については不明瞭な部分も残されている.これらの課題は,統計学を用いた現象解析においてたびたび遭遇する一般的な問題としてとらえることもでき,ここでは基準範囲の設定にかかわる諸問題を統計学的な観点から再考する.
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