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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻12号

2000年11月発行

文献概要

Laboratory Practice 血液 骨髄塗抹標本の見かた

骨髄細胞密度の評価(低形成・正形成・過形成)

著者: 西村敏治1 松谷章司2

所属機関: 1NTT東日本関東病院臨床検査科 2NTT東日本関東病院病理診断科

ページ範囲:P.1448 - P.1451

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はじめに
 骨髄は全身に分散し,全重量1,600〜3,700g1)(体重の約5%に相当)の臓器である.骨髄組織は造血系細胞,脂肪細胞,血管,神経,網内系細胞などから構成されている.通常は約1/2が造血細胞で占められている(年齢,部位,栄養状態によって異なる).需要に相応して骨髄内の造血能力は5〜10倍にもなるといわれている1).顆粒球系や赤芽球系の構成比も種々の病態で変化し,また白血病細胞など腫瘍性細胞により置換され,本来の造血系が低形成性となることがある.
 造血系細胞には顆粒球,赤芽球,巨核球の3系統があり,顆粒球系や赤芽球系は血球同士が比較的集団をつくる形で分布している.赤芽球はマクロファージを中心に特に密な小集団(赤芽球島)を形成する傾向にある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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