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臨床検査に必要な統計処理法・11
臨床的有用性の評価—疾患に対する感度・特異度・予測値
著者: 細萱茂実1
所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1457 - P.1460
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目的とする疾患群と非疾患群の判別効率を指標として臨床検査の有用性を評価する考えかたがある.疾患に対する感度と特異度,それらを組み合わせたROC曲線(receiver operating characteristic curve;受信者動作特性曲線)による臨床的有用性の評価である.また,検査成績に基づく目的疾患の存在確率を指標とする予測値の考えかたもある.これらは簡便な指標ではあるが,用いる標本の性質によって,解析結果をそのまま単純に使用できないなどの留意点もある.臨床的有用性の評価には多くの考えかたがあり,評価法によってそれぞれの特徴を有するが,ここでは最も基本的な概念としての感度・特異度・予測値,またROC曲線について取り上げる.
目的とする疾患群と非疾患群の判別効率を指標として臨床検査の有用性を評価する考えかたがある.疾患に対する感度と特異度,それらを組み合わせたROC曲線(receiver operating characteristic curve;受信者動作特性曲線)による臨床的有用性の評価である.また,検査成績に基づく目的疾患の存在確率を指標とする予測値の考えかたもある.これらは簡便な指標ではあるが,用いる標本の性質によって,解析結果をそのまま単純に使用できないなどの留意点もある.臨床的有用性の評価には多くの考えかたがあり,評価法によってそれぞれの特徴を有するが,ここでは最も基本的な概念としての感度・特異度・予測値,またROC曲線について取り上げる.
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