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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻13号

2000年12月発行

文献概要

Laboratory Practice 血液 骨髄塗抹標本の見かた 異常細胞の見かた・1 赤芽球系の異常

1.数の異常 増加と減少

著者: 清水長子1

所属機関: 1慶應義塾大学病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.1528 - P.1529

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はじめに
 正常な赤血球の寿命は約120日であり,老化に伴う膜変化が目印となり,マクロファージに貪食され死滅する.赤血球の膜破壊により寿命が短くなることを溶血(hemolysis)という.寿命前に死滅する赤血球が増え,循環する赤血球が減少すると,それを補おうとして骨髄における赤血球産生能が旺盛となる.
 赤血球の死滅が産生を上回ったとき貧血が生じる.ただし,溶血があっても貧血を認めないときもある.骨髄液中における赤血球系の数の異常は,骨髄系細胞:赤芽球細胞の比率(M/E比)または赤芽球のパーセンテージ(正常域20%±5%)が指標の1つとなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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