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臨床検査に必要な統計処理法・12
研究のデザインとデータ解析—データ取得の前に考えるべきこと
著者: 細萱茂実1
所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1543 - P.1546
文献購入ページに移動はじめに
新しい検査法の性能評価や,検査値の臨床的意義を明らかにしようとする場合に,統計学の手法が頻繁に用いられる.その際,このようなデータが得られたが,統計的にどう処理をすればよいのか,あるいは有意差があるのか,などの話が出ることがある.しかし,苦労して集めたデータであっても,そこに目的とする現象が忠実に反映されていなかったり,測定誤差や他の変動要因に対する配慮が欠けているために,客観的な判断ができない,あるいは誤った結論が導かれてしまうなど,研究の進めかた自体に問題が見られるケースも少なくない.現象解析のために,統計的手法は有力な道具となるが,それは適切に取得された標本に適切な解析法を適用することによって初めて可能となるものである.特に,標本データの取得段階における統計学的な配慮の有無が,研究の成否を左右することもある.
新しい検査法の性能評価や,検査値の臨床的意義を明らかにしようとする場合に,統計学の手法が頻繁に用いられる.その際,このようなデータが得られたが,統計的にどう処理をすればよいのか,あるいは有意差があるのか,などの話が出ることがある.しかし,苦労して集めたデータであっても,そこに目的とする現象が忠実に反映されていなかったり,測定誤差や他の変動要因に対する配慮が欠けているために,客観的な判断ができない,あるいは誤った結論が導かれてしまうなど,研究の進めかた自体に問題が見られるケースも少なくない.現象解析のために,統計的手法は有力な道具となるが,それは適切に取得された標本に適切な解析法を適用することによって初めて可能となるものである.特に,標本データの取得段階における統計学的な配慮の有無が,研究の成否を左右することもある.
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