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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻2号

2000年02月発行

病気のはなし

クリプトスポリジウム症

著者: 井関基弘1 木俣勲1

所属機関: 1大阪市立大学医学部医動物学研究室

ページ範囲:P.108 - P.114

文献概要

新しい知見
 クリプトスポリジウム症は激しい下痢を主徴とする原虫性疾患で,1999年4月から「全数届出感染症」に指定された.また,エイズ診断の指標疾患でもある.免疫不全患者では重症で致死的な感染を起こす.水道水による集団感染が日本を含む世界各地で発生し,大きな問題になっている.治療法はまだ確立されていない.診断には糞便検査でオーシストを検出すればよいが,通常の原虫・虫卵検査法では検出できない.ショ糖遠心沈殿浮遊法,簡易迅速ショ糖浮遊法,抗酸染色法などが必須である.最近,直接蛍光抗体法用の試薬キットも市販されており,体外診断薬として認可されれば,検査室での利用価値は高い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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