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技術講座 病理
凍結標本作製法—術中凍結標本の作製と応用
著者: 篠田宏1 桑尾定仁2 岡安勲2
所属機関: 1北里大学東病院病院病理部 2北里大学医学部病理学講座
ページ範囲:P.339 - P.347
文献購入ページに移動術中凍結切片による迅速病理組織診断は,ほとんどの場合,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色のみで行われてきたが,近年では,より精度の高い迅速病理診断に対応するために特殊染色および免疫染色の併用が盛んに行われてきている.これはクリオスタットの全体的な性能の向上によるものである.迅速診断の件数増加に伴って,また新たな問題もクローズアップされてきた.すなわち“バイオハザード”である.手術中の迅速検体にはウイルス性肝炎などの感染を合併している場合も多いことより,常にバイオハザードに対する防止対策をたてておく必要性が生じてきた.
近年のクリオスタットには,バイオハザード対策が施された機種があり,紫外線ランプによる照射,消毒液(ホルマリン,グルタールアルデヒドなど)による噴霧,洗浄などの機能を持たせている.ただし,バイオハザードに対する基本思想は,作業後の消毒であるので,標本作製中の事故および感染防止については,検査技師みずからが対応しなくてはならない.
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