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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻5号

2000年05月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 組織内病原体の日常染色法—Helicobacter pyloriの証明

ワルチン・スターリ法

著者: 金子伸行1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.458 - P.460

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はじめに
 ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori;Hp)は1983年,オーストラリアのWarrenとMarshallによってヒトの胃粘膜より分離培養された,らせん状グラム陰性桿菌である.Hpは胃炎,消化性潰瘍との関連が示唆されており,さらに胃癌,MALTリンパ腫などとの関係についても議論されている.Hpの一般的な存在診断法は表に示すとおりである.それぞれの検査には長所,短所があり,複数の検査法を組み合わせて判定することが一般に行われている.
 組織形態学的にHpを同定する染色法としては,ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色法,ギムザ染色法,ワルチン・スターリ法などがある.その他に蛍光法のアクリジン・オレンジ法,抗Hp抗体(DAKO社,ダイアヤトロン社などから市販されている)を用いた免疫組織学的検索法などが利用される.本稿ではワルチン・スターリ法についてのみ記述する(他の同定法は一般的な手技が用いられるので,その方法については他稿に譲る).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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