文献詳細
文献概要
増刊号 血液検査実践マニュアル Part 2 血球計数検査 2.赤血球沈降速度
1)目的と臨床的意義,検査の実際
著者: 新井盛夫1
所属機関: 1東京医科大学臨床病理学教室
ページ範囲:P.722 - P.723
文献購入ページに移動検査の目的と臨床的意義
赤血球沈降速度(erythrocyte sedimentation rate;ESR)は通常,赤沈と呼ばれ,血漿中の赤血球が重力で沈降する速度を測る臨床検査である.赤沈は臨床検査の中でも最も古いものの1つであるが,その測定手技が簡便で測定器具も安価であることから,現在でも検査室や外来などで汎用されている.
赤沈は,血液中での赤血球と血漿成分の物理的な相互反応が,多くの要素の下で働く非特異的現象である.すなわち,測定温度,抗凝固剤の濃度や混合比,沈降管の口径,傾き,検体のヘマトクリット値,血漿蛋白濃度などの条件により,赤血球の沈降速度は影響を受ける.これらの要素を念頭に置いて,赤沈値から病態把握の補助診断としての情報を得ることができる.
赤血球沈降速度(erythrocyte sedimentation rate;ESR)は通常,赤沈と呼ばれ,血漿中の赤血球が重力で沈降する速度を測る臨床検査である.赤沈は臨床検査の中でも最も古いものの1つであるが,その測定手技が簡便で測定器具も安価であることから,現在でも検査室や外来などで汎用されている.
赤沈は,血液中での赤血球と血漿成分の物理的な相互反応が,多くの要素の下で働く非特異的現象である.すなわち,測定温度,抗凝固剤の濃度や混合比,沈降管の口径,傾き,検体のヘマトクリット値,血漿蛋白濃度などの条件により,赤血球の沈降速度は影響を受ける.これらの要素を念頭に置いて,赤沈値から病態把握の補助診断としての情報を得ることができる.
掲載誌情報