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増刊号 血液検査実践マニュアル Part 3 血球形態検査 3.FAB分類
1)検査の目的と意義
著者: 阿南建一1
所属機関: 1国立都城病院研究検査科
ページ範囲:P.771 - P.772
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FAB分類とは,1976年,French-American-British(FAB)グループによってこれまで煩雑化した急性白血病分類を整理したもので,急性白血病の治療成績,予後を同じ土俵で比較するため病型に客観性を持たせようとして誕生したものである1).本グループは,JM Bennett,D Catovsky,M-T Daniel,G Flandrin,DAG Galton,HR Gralnick,C. Sultanの7人の血液学者より構成され,白血病細胞の分化と成熟度を光顕的(形態学および細胞化学的手法)所見を主体に分類を試みたものである.
本分類の最大の特徴は,①どこの施設でも実施されること,②ある程度の熟練者であれば診断が可能であること,③急性白血病との間に一線を画し,骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)を提唱したことにある.現在,5病型に分類されているMDSは,1976年の提唱時にはCMMLとRAEBの2病型のみで,dysmyelopoietic syndromes(DMPS)として設定されていた.
FAB分類とは,1976年,French-American-British(FAB)グループによってこれまで煩雑化した急性白血病分類を整理したもので,急性白血病の治療成績,予後を同じ土俵で比較するため病型に客観性を持たせようとして誕生したものである1).本グループは,JM Bennett,D Catovsky,M-T Daniel,G Flandrin,DAG Galton,HR Gralnick,C. Sultanの7人の血液学者より構成され,白血病細胞の分化と成熟度を光顕的(形態学および細胞化学的手法)所見を主体に分類を試みたものである.
本分類の最大の特徴は,①どこの施設でも実施されること,②ある程度の熟練者であれば診断が可能であること,③急性白血病との間に一線を画し,骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome;MDS)を提唱したことにある.現在,5病型に分類されているMDSは,1976年の提唱時にはCMMLとRAEBの2病型のみで,dysmyelopoietic syndromes(DMPS)として設定されていた.
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