検査と技術28巻7号

2000年06月発行

増刊号 血液検査実践マニュアル

Part 4　溶血検査 3．検査の実際

1）赤血球抵抗試験

著者： 臼杵憲祐¹ 長野美恵子¹ 浦部晶夫¹

所属機関： ¹NTT東日本関東病院血液内科

ページ範囲：P.811 - P.812

文献概要

検査の目的
　赤血球抵抗試験は赤血球の表面積／体積比を調べる検査である．表面積／体積比の低い遺伝性球状赤血球症の診断や，表面積／体積比の高いサラセミアのスクリーニングに用いられる．表面積／体積比が低いほど低浸透圧水溶液（低張液）中で溶血の程度が高くなる．これを赤血球浸透圧抵抗性の低下（浸透圧脆弱性の充進）という．