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増刊号 血液検査実践マニュアル Part 4 溶血検査 3.検査の実際
3)赤血球酵素活性測定
著者: 井手口裕1
所属機関: 1福岡大学医学部臨床検査医学講座
ページ範囲:P.816 - P.817
文献購入ページに移動赤血球酵素活性測定の意義
先天性溶血性貧血のうち遺伝性球状赤血球症などの赤血球膜異常や不安定ヘモグロビン(Hb)症が否定され,原因不明の遺伝性非球状溶血性貧血の場合には,赤血球酵素異常症が疑われるので種々の赤血球酵素活性の測定が必要となる.現在までに解糖系,五単糖リン酸回路,グルタチオン代謝・合成系,ヌクレオチド代謝に関連した十数種の酵素異常症が発見されており,なかでも特に頻度が高いのはPK(ピルビン酸キナーゼ)異常症とG-6-PD(グルコース-6-リン酸脱水素酵素)異常症である1).
先天性溶血性貧血のうち遺伝性球状赤血球症などの赤血球膜異常や不安定ヘモグロビン(Hb)症が否定され,原因不明の遺伝性非球状溶血性貧血の場合には,赤血球酵素異常症が疑われるので種々の赤血球酵素活性の測定が必要となる.現在までに解糖系,五単糖リン酸回路,グルタチオン代謝・合成系,ヌクレオチド代謝に関連した十数種の酵素異常症が発見されており,なかでも特に頻度が高いのはPK(ピルビン酸キナーゼ)異常症とG-6-PD(グルコース-6-リン酸脱水素酵素)異常症である1).
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