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増刊号 血液検査実践マニュアル Part 4 溶血検査 3.検査の実際
4)異常ヘモグロビンの検出法
著者: 岡山直子1 服部幸夫2
所属機関: 1山口大学医学部附属病院検査部 2山口大学医療技術短期大学部衛生技術科
ページ範囲:P.818 - P.819
文献購入ページに移動異常ヘモグロビン(Hb)は主としてグロビンのアミノ酸異常によるもので,多くは無症候性である.しかし,ときに溶血性貧血(不安定Hb症),まれにチアノーゼ(HbM症,低酸素親和性Hb),多血症(高酸素親和性Hb)などの症候性として見られる.鎌状赤血球症では多くの米国黒人が苦しんでいる.しばしば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でのHbA1cの測定干渉をきっかけとして発見される.サラセミアはHb分子(α2β2)の一方のグロビンの産生低下による小球性低色素性貧血で,その重症型では溶血を呈する.非鉄欠乏性の小球性貧血はほとんどがサラセミアである.日本人の700〜1,000人に1人の割合で見られる.
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