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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻7号

2000年06月発行

文献概要

増刊号 血液検査実践マニュアル Part 5 凝固・線溶検査 5.特殊検査

7)ループスアンチコアグラント

著者: 天谷初夫1

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.887 - P.889

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検査の目的と意義
 ループスアンチコアグラント(LA)は,細胞膜を構成するリン脂質などの抗リン脂質抗体のうち,凝固因子活性を抑制することなく,プロトロンビン時間(PT)や活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)などのリン脂質依存性の凝固検査において凝固時間を延長させる自己抗体である.試験管内では,凝固時間を延長するにもかかわらず,臨床的には出血症状ではなく血栓症状を示す.1980年代に,全身性エリテマトーデス(SLE)を中心とする自己免疫疾患における血栓症,臓器梗塞および習慣性流産とLA,抗カルジオリピン抗体との関係が明らかになり,これらを必須検査とする抗リン脂質抗体症候群の疾患概念が確立され1),LA測定の臨床的意義が注目されるところとなった.また,1997年のアメリカリウマチ協会のSLE分類基準の改訂において,LA陽性所見などが追加された2).さらに,1999年9月にはLAテスト「グラディポア」(LAテスト:グラディポア社)がLA検査として初めて保険収載された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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