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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻7号

2000年06月発行

文献概要

増刊号 血液検査実践マニュアル Part 5 凝固・線溶検査 5.特殊検査

12)プラスミノゲン

著者: 上嶋繁1 松尾理1

所属機関: 1近畿大学医学部第2生理学教室

ページ範囲:P.904 - P.906

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生理作用
 プラスミノゲンは肝細胞で産生される糖蛋白質で,血液線溶系(血液中のフィブリノゲンまたはフィブリンの分解)に深く関与している.プラスミノゲン自体には酵素活性がなく,プラスミノゲンアクチベーター(plasminogen activator;PA)によって酵素活性を有するプラスミンに活性化1)される.活性化されたプラスミンの多くは,その活性阻害物質であるα2-プラスミンインヒビター(α2-plasmin inhibitor;α2-PI2))と複合体(PIC)を形成して失活化されるが,失活化を免れたプラスミンは血液中のフィブリノゲンや血栓の構成成分であるフィブリンを分解する(図).
 PAには血管内皮細胞から分泌されるtissue-type PA(t-PA)やurokinase-type PA(u-PA)があり,その活性はPAのインヒビターであるplasminogen activator inhibitor(PAI;血液中には主にPAI-1が存在する)によって制御されている.PAにはt-PAやu-PAのほかに細菌由来のストレプトキナーゼやスタフィロキナーゼ3)などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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