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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻7号

2000年06月発行

増刊号 血液検査実践マニュアル

Part 10 血液検査データに影響を及ぼす治療法 3.サイトカイン療法

1)EPO

著者: 山下卓也1

所属機関: 1防衛医科大学校第3内科

ページ範囲:P.984 - P.985

文献概要

赤血球系造血とEPO
 エリスロポエチン(EPO)は赤血球系前駆細胞の増殖と分化を促進し,未梢血中の赤血球を調節するサイトカインである.赤血球系の造血については図のとおりであるが,EPOレセプターの発現はBFU-Eから前赤芽球にまで見られ,なかでもCFU-EのEPOに対する感受性が最も高い.
 EPOの主たる産生臓器は腎臓である.腎のいずれの部位あるいは細胞でEPOが産生されているかについては結論が得られていない.全産生量の10〜15%は肝臓などの腎以外の臓器で産生されている.こうした臓器におけるEPOの産生量を調節する因子は動脈血の酸素分圧であり,血中酸素分圧の低下に伴って産生細胞におけるEPO遺伝子の転写が促進される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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