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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻8号

2000年07月発行

文献概要

Laboratory Practice 臨床編 臨床検査はどう利用されているか

かん検診は役立つか[1]

著者: 大久保昭行1

所属機関: 1大蔵省印刷局東京病院

ページ範囲:P.1062 - P.1063

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はじめに
 がんを種類別に見ると,罹患率や死亡率は国によって大きく違います.同じ人種でも,他国に移住すると罹患率がしだいに変化し,移住先の人々と同じになります.同じ地域でも,時代によって罹患率は変化しています.例えば胃がんの死亡率は,米国と比較して,日本は著しく高いのに,米国の日系人の胃がん死亡率は米国人とあまり変わりません.日本国内の胃がんの年齢調整死亡率は最近25年間におよそ半分に低下しました.その反面,肺がんの死亡率は,この期間にほぼ2倍になりました.疫学研究により,肺がんとタバコ,塩漬け食品と胃がん,脂肪食と大腸がんなどの関係が明らかにされました.
 このように,がんの罹患率は生活習慣や環境により大きく変化するので,生活習慣を変え,環境中の危険因子を除去できれば,がんの発生率は大幅に下がると予想できます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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