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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻9号

2000年08月発行

文献概要

技術講座 血液

臨床検査技師のためのFAB分類法の実際

著者: 土屋達行1

所属機関: 1日本大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.1123 - P.1129

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新しい知見
 急性白血病のFAB分類は発表された当時は形態を主とした分類法であったが,最近,細胞表面マーカー,染色体分析などの技術の進歩に伴い,疾患の本体を示す分類に改善しようという提案がある.これはWHOによる血液造血器悪性疾患の分類としてまとめられつつあるが1),急性白血病に関してはFAB分類は極めて広く普及しているために,どうしてもこれと対比し,準拠する形で行わなければならなくなっている.しかも,新たな提案は従来のどこの検査室でも実施可能な分類ではなく,現在ではまだ特殊な検査法が必要なこともあるので,今後どの程度普及するかは未知数である.
 急性白血病のFAB分類は世界の急性白血病分類を統一し,急性白血病研究の基礎を統一したという非常に大きな業績がある.したがって,今後種々の検査法,治験を加味した急性自血病の分類が行われるとしても,形態学的な分類としてのFAB分類の地位は大きく変化することはないと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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