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文献詳細

雑誌文献

検査と技術28巻9号

2000年08月発行

技術講座 微生物

細菌集落の観察法

著者: 木下承晧1

所属機関: 1神戸大学医学部附属病院中央検査部

ページ範囲:P.1131 - P.1136

文献概要

新しい知見
 分離培養は同定および薬剤感受性を目的とした標準法であり,集落の形成は培地組成に菌が適応しなければならない.培養集落は種々の条件により形態の変化が起こる.SalmonelllaなどのS→R変異はO多糖体の欠損により生じ,その変化により病原性も変化する.近年,種々の抗菌薬に対する耐性菌が数多く報告され,耐性株は薬剤感性の集落に比べて微小な集落形成をすることがある.BLNARに認められる微小集落の変化はPBP変異により起こるとされる.このような変異は今後も増加すると考えられ,PCRなどの遺伝子診断だけでは確認できないことがあり,集落形態をよく観察することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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