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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻1号

2001年01月発行

文献概要

病気のはなし

全身性炎症反応症候群(SIRS)

著者: 平山陽1 平澤博之12 松田兼一1

所属機関: 1千葉大学医学部附病医院救急部/集中治療部 2千葉大学医学部救急医学講座

ページ範囲:P.6 - P.10

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新しい知見
 生体が侵襲を受けそれに対する反応として腫瘍壊死因子(TNF),インターロイキン-1(IL-1),IL-6などの炎症性サイトカイン(inflammatory cytokine)が産生され,それらが吸収され全身を循環し,炎症反応を引き起こしている状態が全身性炎症反応症候群(SIRS)である.SIRS状態の生体は一方でそれに相対する反応としてIL-1 receptor antagonist(IL-1 ra),IL-4,IL-10などの抗炎症性サイトカイン(anti-inflammatory cytokine)を産生してバランスを保ち,生体のホメオスターシスを維持しようとする.この反応をSIRSに対して,compensatory anti-inflammatory response syndrome(CARS)と呼ぶ.そして,このSIRSとCARSが混在している状態をmixed antagonistic response syndrome(MARS)と称している.
 SIRSの治療としてanti-inflammatory cytokineを投与し,人工的にCARSを発症させようとする治療も検討されてきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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