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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻1号

2001年01月発行

文献概要

臨床検査に必要な統計処理法・13

病態別検査データの比較—いわゆるt検定は万能ではない

著者: 細萱茂実1

所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.81 - P.86

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はじめに
 目的とする特性に関する疾患群と非疾患群の比較,男女別の比較,治療前後での比較など,2つの集団の間で特性値の比較が問題となる機会は多い.これら2群の差を客観的に判断するために,統計学的な有意差の検定が用いられる.頻用される手法がいわゆるt検定であるが,やみくもに統計ソフトのt検定を適用し,その結果を鵜呑みにするだけでは,誤った結論を導いてしまう危険性がある.有意差の検定法にはいくつかの種類があり,扱うデータの性質によって適切な手法を使い分ける必要がある.ここでは,各種検定法の中で,2つの母集団の平均値の差を検討するケースを取り上げ,統計学的な仮説検定の方法について考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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