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病気のはなし
グッドパスチャー症候群
著者: 野島美久1
所属機関: 1群馬大学医学部第3内科
ページ範囲:P.1140 - P.1143
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グッドパスチャー症候群とは抗糸球体基底膜抗体(anti-glomerular basement membrane antibody;抗GBM抗体)により引き起こされるまれな自己免疫疾患である.抗GBM抗体の作用により糸球体基底膜ならびに肺胞基底膜が破壊され,腎臓と肺が同時に障害される.治療が遅れると生命予後は極めて不良であり,早期診断に基づいて強力な免疫抑制療法を早期に導入する必要がある.近年,抗GBM抗体が認識する抗原エピトープが糸球体基底膜の主要構成成分であるIV型コラーゲンα鎖C末端のNC 1(noncollagenous-1)領域に存在することが明らかにされた.この知見をもとにNC 1の組換え蛋白や合成ペプチドを抗原とするELISA法が開発され,迅速かつ高感度に抗GBM抗体が測定されるようになった.
グッドパスチャー症候群とは抗糸球体基底膜抗体(anti-glomerular basement membrane antibody;抗GBM抗体)により引き起こされるまれな自己免疫疾患である.抗GBM抗体の作用により糸球体基底膜ならびに肺胞基底膜が破壊され,腎臓と肺が同時に障害される.治療が遅れると生命予後は極めて不良であり,早期診断に基づいて強力な免疫抑制療法を早期に導入する必要がある.近年,抗GBM抗体が認識する抗原エピトープが糸球体基底膜の主要構成成分であるIV型コラーゲンα鎖C末端のNC 1(noncollagenous-1)領域に存在することが明らかにされた.この知見をもとにNC 1の組換え蛋白や合成ペプチドを抗原とするELISA法が開発され,迅速かつ高感度に抗GBM抗体が測定されるようになった.
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