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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻11号

2001年10月発行

文献概要

技術講座 生化学

H2O2-POD系発色試薬の特性

著者: 清宮正徳12 今井利夫2

所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部 2東邦大学理学部生理化学教室

ページ範囲:P.1243 - P.1249

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新しい知見
 H2O2-POD系発色試薬は酵素的測定法における代表的な発色試薬の1つであり,近年も試薬の合成ならびにその臨床検査への応用が模索されている.現在,カップリング反応を用いた系では水素供与体にアニリンまたはフェノール誘導体を用いた方法が多い.一方,カップラーについてはその数が少なく,現在汎用されている4-アミノアンチピリン(4-AA)は呈色色素の分子吸光係数や吸収極大波長などに改善の限界がある.また,試料中に共存する各種成分の影響も完全には除去し得ないことから,アミノジフェニルアミン誘導体などが検討され,4-AAよりも長波長域に吸収極大を有しかつ分子吸光係数も向上した化合物が合成されている.さらに測定系の構築に際しては正確度や測定精度を向上させるための様々な工夫が試みられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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