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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻11号

2001年10月発行

文献概要

技術講座 血液

血液凝固検査の精度管理

著者: 木下幸子1 脇山マチ子1

所属機関: 1九州大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1251 - P.1257

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新しい知見
 抗凝固療法の指標として使用されているプロトロンビン時間(PT)は,試薬が生物臓器由来であることや測定原理の異なる機器を使用していることなど種々の要因によって施設間でデータの互換性がない.これを是正するために,わが国でも,従来の秒数表示,%表示に加えてINR(international normarized ratio)表記する施設が増加してきた.しかし,INR表記を行っても,感度の低い試薬(ISI(international sensitivity index)が2.0を超える試薬)を使用している施設が多い現状では,高度凝固時間延長試料において施設間差が大きい.また,感度の低い試薬は,%表示においても50%と100%との秒数差が小さく結果の再現性が悪い.そこで,生化学の酵素項目と同程度に施設間差を縮小するには,個々の施設がISI 1.0に近い試薬を選択することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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