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Laboratory Practice 病理 細胞像からここまでわかる
子宮体部(2) 子宮内膜の腫瘍関連病変
著者: 都竹正文1 平井康夫2
所属機関: 1癌研究会附属病院細胞診断部 2癌研究会附属病院婦人科
ページ範囲:P.1268 - P.1270
文献購入ページに移動子宮体癌取扱い規約(改定第2版,1996年3月)では,子宮内膜の上皮性腫瘍と関連病変には,悪性腫瘍としての子宮内膜癌,関連病変としての子宮内膜増殖症,子宮内膜異型増殖症および子宮内膜ポリープが含まれるとある.子宮内膜の過剰増殖を上皮細胞の異型(細胞の増大,極性の乱れ,N/C比の増大,大きさと形の不均一,円形化,輪郭の不規則,クロマチンの増量と核膜の肥厚,核小体の肥大など)の有無により,子宮内膜増殖症(以下,内膜増殖症)と子宮内膜異型増殖症(以下,異型増殖症)の2つの範疇に分ける.さらに各々の範疇は,腺構造の異常の程度により単純型と複雑型で表す.
単純型:腺の嚢胞化と軽度ないし中等度の構造不整を示すものを含む.
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