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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻11号

2001年10月発行

文献概要

見開き講座 分子細胞遺伝学への道しるべ・10

染色体2.染色体の形態と分類

著者: 田村高志1

所属機関: 1杏林大学保健学部臨床遺伝学教室

ページ範囲:P.1280 - P.1282

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染色体
 染色体(chromosome)は遺伝子の担体で,細胞核の主要構造体である.細胞分裂中期に染色体は最も短縮して塩基性色素に染まり,光学顕微鏡でその形態を観察することができる.それぞれの染色体は,紡錘糸着糸点(動原体,centromere)の位置により定まった形態をしている.染色体の数と形は生物の種によって一定であり,細胞分裂を通して規則正しく分裂して,細胞から細胞へと伝えられていく.
 体細胞には同じ形態の染色体が必ず2本存在する.これを相同染色体(homologous chromosome)といい,1本は父親から,他方は母親から受け継いだものである.ただし,男性の性染色体(sex chromosome)だけは例外で,X染色体とY染色体との非相同な組み合わせになっている.染色体上には多数の遺伝子が決まった順で決まった位置に配列していて,遺伝子は染色体に伴われて,生殖細胞を通して子孫へと受け継がれていく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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