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文献概要
臨床検査に必要な統計処理法・22
検査結果の表示桁数と有効数字—数値処理・測定精度・臨床的意義の観点から
著者: 細萱茂実1
所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1291 - P.1294
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検査結果の表示桁数は,改めて意識することが少なく,どちらかといえば経験的に扱ってきたことといえよう.しかし,検査精度が著しく向上した今日,コントロールサーベイ時の結果記入方式や統計処理に伴う数値の微妙な扱いが施設間差の評価結果に影響を及ぼしたり,腫瘍マーカーの極端な高濃度測定値を報告する際の有効数字の設定法など,検査結果の表示に関する数字の扱いかたが問題となるケースも出ている.表示桁数を考えるうえでいくつかの側面があるが,純粋にデータ処理上の問題,分析法の測定誤差との関連,また臨床的意義を考慮した表現など,必ずしも単純ではない.これら検査結果の数値表現は,いかにも基本的な事項ではあるが考慮すべき点も多い.
検査結果の表示桁数は,改めて意識することが少なく,どちらかといえば経験的に扱ってきたことといえよう.しかし,検査精度が著しく向上した今日,コントロールサーベイ時の結果記入方式や統計処理に伴う数値の微妙な扱いが施設間差の評価結果に影響を及ぼしたり,腫瘍マーカーの極端な高濃度測定値を報告する際の有効数字の設定法など,検査結果の表示に関する数字の扱いかたが問題となるケースも出ている.表示桁数を考えるうえでいくつかの側面があるが,純粋にデータ処理上の問題,分析法の測定誤差との関連,また臨床的意義を考慮した表現など,必ずしも単純ではない.これら検査結果の数値表現は,いかにも基本的な事項ではあるが考慮すべき点も多い.
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