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高カリウム血症
著者: 川上康1 中井利昭1
所属機関: 1筑波大学臨床医学系臨床病理
ページ範囲:P.1397 - P.1401
文献購入ページに移動高K血症における緊急度判定
一般に,血清カリウム(Kalium;K)濃度が5.0mEq/l以上を高K血症という.血清Kは血漿Kよりも0.2〜0.3mEq/l高値となる.年齢差として,乳児では若干高い傾向がみられる1).
体内のKの98%は細胞内に存在し,細胞外液のKはわずか2%である.細胞内外のK濃度勾配(外部は内部の約1/30)は細胞膜興奮性の主要な調節因子であり,血清Kの著明高値(多くは7.0mEq/l以上)は致死性不整脈を起こすことから,迅速な対応が必要とされる.このため,しばしば臨床の現場で判断に迷う点は,高K血症の緊急性の有無である.
一般に,血清カリウム(Kalium;K)濃度が5.0mEq/l以上を高K血症という.血清Kは血漿Kよりも0.2〜0.3mEq/l高値となる.年齢差として,乳児では若干高い傾向がみられる1).
体内のKの98%は細胞内に存在し,細胞外液のKはわずか2%である.細胞内外のK濃度勾配(外部は内部の約1/30)は細胞膜興奮性の主要な調節因子であり,血清Kの著明高値(多くは7.0mEq/l以上)は致死性不整脈を起こすことから,迅速な対応が必要とされる.このため,しばしば臨床の現場で判断に迷う点は,高K血症の緊急性の有無である.
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