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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻12号

2001年11月発行

文献概要

検査データを考える

高カリウム血症

著者: 川上康1 中井利昭1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系臨床病理

ページ範囲:P.1397 - P.1401

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高K血症における緊急度判定
 一般に,血清カリウム(Kalium;K)濃度が5.0mEq/l以上を高K血症という.血清Kは血漿Kよりも0.2〜0.3mEq/l高値となる.年齢差として,乳児では若干高い傾向がみられる1)
 体内のKの98%は細胞内に存在し,細胞外液のKはわずか2%である.細胞内外のK濃度勾配(外部は内部の約1/30)は細胞膜興奮性の主要な調節因子であり,血清Kの著明高値(多くは7.0mEq/l以上)は致死性不整脈を起こすことから,迅速な対応が必要とされる.このため,しばしば臨床の現場で判断に迷う点は,高K血症の緊急性の有無である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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