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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻13号

2001年12月発行

文献概要

臨床検査に必要な統計処理法・24

正確さの伝達に伴う測定誤差の制御—校正の適正化により測定誤差は減少できる

著者: 細萱茂実1

所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1473 - P.1477

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 はじめに
 標準的測定法と標準物質から構成される測定体系(measurement system)において,適正に校正された測定法によって得られた測定結果が,上位の水準の標準に関連づけられ得る性質をトレーサビリティといい,逆に計量学的に最高位の標準から測定結果に向かう連鎖は校正の階級段階(calibratioll hierarchy)で示される.この体系の中で,表示値を有した標準物質はキャリブレータとしての機能を持ち,標準測定操作法と適正な伝達プロトコールにより,下位の測定標準を校正する役割を有する.その際に,ある特定のレベルで測定標準に表示された値は測定の不確かさに関連し,これは校正の階級段階における,より上位のすべての測定標準と測定操作法から受け継いだ不確かさを含む.この体系に整合性のとれた(トレーサブルな)測定結果を得るためには,検量線の設定とそれを用いて推定される測定値の精確度に関し,測定法の誤差や標準物質の使用法などが与える影響について,十分に理解し適正に管理する必要がある.
 ここでは,特に校正の計量学的な扱いについて,主に回帰分析の立場から考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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