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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻2号

2001年02月発行

文献概要

見開き講座 分子細胞遺伝学への道しるべ・2

細胞1.細胞はいろいろな形に分化する

著者: 田村高志1

所属機関: 1杏林大学保健学部臨床遺伝学教室

ページ範囲:P.124 - P.125

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生物は1個の細胞から始まる
 ヒトの身体は約60兆個の細胞からなる.最初は1個の受精卵から発生し,細胞分裂を繰り返す.その細胞増殖段階でつぎつぎと分化した細胞を生み出していく.それぞれの細胞は同じ遺伝子を持っているが,遺伝子の発現調節によりさまざまな細胞へと分化し,多数の細胞がそれぞれ固有の働きを持ち,形態も機能も分化している(図1).分化した細胞の種類は200種類を超え,よく似た性質や機能を持つ細胞同士が集まって組織を形成する.数種類の組織は立体的に配列して器官を構成する.
 それぞれの組織における細胞では機能の異なる構造蛋白質や機能蛋白質が合成される.例えば,赤芽球ではグロビン,胃の細胞ではペプシノゲン,結合組織ではコラーゲン,筋肉ではミオグロビンなどの特異的な蛋白質が合成される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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