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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻3号

2001年03月発行

検査データを考える

高クロール血症

著者: 桑克彦1

所属機関: 1築波大学医療技術短期大学部

ページ範囲:P.285 - P.287

文献概要

はじめに
 血清あるいは血漿中のクロール(Cl)濃度は,ナトリウム(Na)およびカリウム(K)とともに電解質検査としてセットで測定される.しかし,臨床的には血清Clの異常自体が症状を呈することはないが,生体の酸-塩基平衡を知る1つの指標としては極めて重要である.
 生体内には平均33mmol/kg体市でClが存在する.その分布は血漿に13.6%,組織間液に37.3%,結合組織内に17.0%,骨に15.2%,体腔液に4.5%,細胞内に12.4%の割合である.すなわち,その約90%は細胞外液に存在している.図1に細胞外液の代表である血清中の電解質組成を示した.血清中の陽イオンの大部分はNaである.また,陰イオンはClが最大であり,ついで重炭酸(HCO3),蛋白である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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