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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻3号

2001年03月発行

臨床検査に必要な統計処理法・15

単回帰分析の多次元への拡張—多変量解析法[2] 重回帰分析の考えかた

著者: 細萱茂実1

所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.289 - P.292

文献概要

はじめに
 一般に,回帰分析の目的は2通りある.一方は特定の変量を他の変量で予測しようとする場合で,他方は特定の変量に対して他の変量がどの程度関連しているのかを検討する場合である.いずれも,解析の日的となる特定の変量(y)を目的変量と呼び,予測または説明のために用いる変量(x)のを説明変量という.ここで,目的変量を説明変量の線形式y=f(x),すなわち線形回帰式で表すことが一般的であるが,説明変量が1つの場合を単回帰分析と呼び,xとyの関係は一次回帰式y=b0+b1x1で表される.説明変量が2つ以上,p個の場合は重回帰分析と呼ばれ,目的変量と説明変量の関係は重回帰式y=b0+b1+x1+b2x2+…+bpxpで表される.重回帰分析は一見難解に見えるが,基本的には単回帰分析の多変量データへの拡張である.多種類の情報を一度に扱うことが多い医療情報解析の分野では,比較的多用される多変量解析法の一手法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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