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病気のはなし
骨髄線維症
著者: 岡村孝1 仁保喜之2
所属機関: 1九州大学医学部第1内科 2国家公務員共済組合連合会千早病院
ページ範囲:P.312 - P.316
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血管新生は各種固形腫瘍においては,腫瘍の増殖機序の1つとして以前より注目されていた.また,近年,VEGFなどの血管新生に関与する分子の解明や,その阻害剤の開発に伴うがん治療としての役割なども期待されてきた.血液系腫瘍においても多発性骨髄腫をはじめ血管新生が腫瘍の増大に関連していることが証明され,血管新生阻害作用をもつサリドマイドが骨髄腫治療薬として有効であることが判明した.骨髄線維症においても新生血管が多いことが観察され,さらに本疾患の線維化の進行度や予後との関連が示唆されていることから今後の治療薬の開発が期待される.
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