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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻4号

2001年04月発行

文献概要

病気のはなし

骨髄線維症

著者: 岡村孝1 仁保喜之2

所属機関: 1九州大学医学部第1内科 2国家公務員共済組合連合会千早病院

ページ範囲:P.312 - P.316

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新しい知見
 骨髄線維症における血管新生
 血管新生は各種固形腫瘍においては,腫瘍の増殖機序の1つとして以前より注目されていた.また,近年,VEGFなどの血管新生に関与する分子の解明や,その阻害剤の開発に伴うがん治療としての役割なども期待されてきた.血液系腫瘍においても多発性骨髄腫をはじめ血管新生が腫瘍の増大に関連していることが証明され,血管新生阻害作用をもつサリドマイドが骨髄腫治療薬として有効であることが判明した.骨髄線維症においても新生血管が多いことが観察され,さらに本疾患の線維化の進行度や予後との関連が示唆されていることから今後の治療薬の開発が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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