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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻4号

2001年04月発行

文献概要

臨床検査に必要な統計処理法・16

疾患リスクファクターの解析—多変量解析法[3] 多重ロジスティック回帰分析と比例ハザードモデル

著者: 細萱茂実1

所属機関: 1山梨医科大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.387 - P.390

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はじめに
 冠動脈心疾患(coronary heart disease;CHD)には,高脂血症,高血圧,喫煙など疾患と深く関連する危険な因子(リスクファクター)が関与しており,予防策としてはそれらリスクファクターの管理が重要となる.今日では常識的となっているこの事実を疫学的に初めて実証したのがFramingham study1)である.すなわち,特定の地域住民を検診などによって経年的に追跡調査し,疾病の発症と因果関係のある因子を解析した研究である.当初,そのデータ解析には線形判別関数が用いられたが,統計モデルと実データの性質の差などの問題があり,後に多重ロジスティック回帰分析を導入し再解析された.この手法は疾患リスクファクターの解析に極めて有用であり,以後のCHDに関する疫学調査のほとんどに利用されている.ここでは,この手法の基礎的な考えかたを概説するとともに,生存時間解析・予後因了解析・治療効果判定などに有用なCoxの比例ハザードモデルについても付記する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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