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病気のはなし
急性冠症候群
著者: 並木温1 山口徹1
所属機関: 1東邦大学医学部附属大橋病院第3内科
ページ範囲:P.406 - P.413
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急性冠症候群とは,冠動脈のプラーク破綻に伴う血栓を共通の病態として生じる虚血性心疾患を症候群としてとらえた概念である。急性心筋梗塞や不安定狭心症などが包括される.診断には問診,心電図検査,心臓超音波検査,血液生化学検査,最終的には冠動脈造影検査を行う.血液生化学検査にて測定する心筋障害のマーカーとして現在数種の心筋逸脱蛋白が臨床で用いられているが,微小心筋障害の診断を血中心筋トロポニンTおよび心筋トロポニンIにより行うことにより,高リスク群の同定と急性心筋梗塞発症や突然死などの予知に有用であることが明らかとなってきた.さらにCRPがプラークの不安定性のマーカー,つまりプラーク破綻の予測因子であり,急性冠症候群の予後を推定するのに有用であることが注目されている.
急性冠症候群とは,冠動脈のプラーク破綻に伴う血栓を共通の病態として生じる虚血性心疾患を症候群としてとらえた概念である。急性心筋梗塞や不安定狭心症などが包括される.診断には問診,心電図検査,心臓超音波検査,血液生化学検査,最終的には冠動脈造影検査を行う.血液生化学検査にて測定する心筋障害のマーカーとして現在数種の心筋逸脱蛋白が臨床で用いられているが,微小心筋障害の診断を血中心筋トロポニンTおよび心筋トロポニンIにより行うことにより,高リスク群の同定と急性心筋梗塞発症や突然死などの予知に有用であることが明らかとなってきた.さらにCRPがプラークの不安定性のマーカー,つまりプラーク破綻の予測因子であり,急性冠症候群の予後を推定するのに有用であることが注目されている.
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