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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻6号

2001年06月発行

技術講座 微生物

溶血レンサ球菌の免疫学的検査

著者: 望月照次1 宇賀神和久1 中村良子2

所属機関: 1昭和大学藤が丘病院中央臨床検査部 2昭和大学藤が丘病院臨床病理科

ページ範囲:P.525 - P.530

文献概要

新しい知見
 溶血レンサ球菌(溶連菌)などの微生物検査の原則は培養による分離・同定である.しかし検査結果を得るまでに長時間を要し,生命にかかわる感染での極めて早期の治療,あるいは続発症の予防での抗生物質投与に即応できない.そこで免疫学的方法による感染微生物の迅速検査法がある.最も進歩しているのが溶連菌に対する迅速診断法である.現在は免疫クロマトグラフィー法が汎用され,この方法の検出感度は103〜104CFU/mlで陽性の結果は咽頭炎などの局所病変を起こす菌数(103〜104CFU/ml以上)を十分に反映している.また,新生児の敗血症,髄膜炎の重篤な感染症の起因菌にB群溶連菌があり,母子間の垂直感染が感染経路とされ,新生児の感染症の治療にも有効である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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