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雑誌文献

検査と技術29巻7号

2001年06月発行

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豆知識

アジ化ナトリウム(チッ化ナトリウム NaN3)の毒性

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ページ範囲:P.678 - P.678

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 アジ化ナトリウムの用途は多い.身近な検査室内では血清などの試薬の防腐剤,ペルオキシダーゼ阻害剤など日常的に使用されている.ほかにも,アジ化ナトリウムの有する爆発性から車のエアバッグや航空機のパラシュートを膨張させるための起爆剤に使われてもいる.また銅や鉛と反応してさらに爆発性の高い重金属のアジ化物をつくることから,これにより検査機器の廃液ドレーンが清掃中に爆発したという報告もある.
 その毒性については,シアン化ナトリウムに匹敵すると言われる.具体的に,最小致死量は1.2〜2.0g(1989),最大耐量は0.15gと報告されている.主な中毒症状は嘔吐,著しい低血圧,痙攣,頻脈,次いで徐脈,心室細動である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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