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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻7号

2001年06月発行

文献概要

豆知識

虫から色素?(カルミン色素)

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ページ範囲:P.694 - P.694

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 現在病理組織標本の染色に用いられている色素の大半は工業的に得られる色素である.これらの合成に際しては出発物質としてアニリンやその誘導体が用いられているため慣行的にアニリン色素または,タール色素と呼ぶ.一方,植物や動物から採れる色素(天然色素)がある.植物から採れる色素の代表としては,ヘマトキシリンがよく知られている.
 ところで意外と知られていないものに虫から得られるカルミンという色素がある.この色素は中央アメリカや南アメリカの砂漠地方のサボテンに寄生するエンジ虫の雌虫の体に含まれる紅色の色素から得られるもので,主成分はカルミン酸とアルミニウム,カルシウム,蛋白質などから成っている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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