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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻7号

2001年06月発行

文献概要

増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス 4.多糖類の日常染色法

α-アミラーゼによる消化試験

著者: 宮平良満 岩井宗男 宮本敬子 九嶋亮治 岡部英俊

所属機関:

ページ範囲:P.698 - P.700

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目的
 細胞質内の糖原(グリコーゲン)を染めることを目的として,古くからヨウ素反応やシッフ反応(Schiff reaction),そしてカルミン色素を用いた染色〔ベスト(Best)のカルミン染色(Carminestain)〕など各種の方法が利用されてきた.その中でも糖質を過ヨウ素酸で酸化させて生じたアルデヒド基をシッフ試薬で呈色する(シッフ反応)PAS反応(periodic acid Schiff reaction)が現在では一般的な糖質の証明方法として活用されている.
 しかし,いずれの方法においてもグリコーゲンのみならず粘液など他の多糖類も同時に染めてしまうので,陽性物質がグリコーゲンであることを証明するためには唾液やジアスターゼ,α-アミラーゼなどの消化酵素によってその物質が消化されることを確認しなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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