文献詳細
文献概要
増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス 5.アミロイドの日常染色法
チオフラビンT染色
著者: 高橋保 森木利昭
所属機関:
ページ範囲:P.731 - P.733
文献購入ページに移動目的
チオフラビンT染色(thioflavine T stain)はヴァサー(Vassar)とカリング(Culling)によって1959年に報告された方法で,蛍光色素のチオフラビンT(thioflavine T)を用い,アミロイドを蛍光顕微鏡下に検出する方法である.染色機構は明らかにされていないが,光顕的な検出法としては最も感度が高く,特異性も比較的高い方法である.
チオフラビンTは色素自体が蛍光物質であり,蛍光色素が光エネルギーを吸収したときに基底状態にあった電子が励起され,不安定な励起状態に遷移する.この電子がエネルギーを失い,もとの基底状態に戻るときに放出する光が蛍光である.組織内には弾性線維のように自家蛍光を発するものやアミロイド以外の組織成分ともチオフラビンTは結合することが知られており,他の染色法と対比しながら判定しなければならない.
チオフラビンT染色(thioflavine T stain)はヴァサー(Vassar)とカリング(Culling)によって1959年に報告された方法で,蛍光色素のチオフラビンT(thioflavine T)を用い,アミロイドを蛍光顕微鏡下に検出する方法である.染色機構は明らかにされていないが,光顕的な検出法としては最も感度が高く,特異性も比較的高い方法である.
チオフラビンTは色素自体が蛍光物質であり,蛍光色素が光エネルギーを吸収したときに基底状態にあった電子が励起され,不安定な励起状態に遷移する.この電子がエネルギーを失い,もとの基底状態に戻るときに放出する光が蛍光である.組織内には弾性線維のように自家蛍光を発するものやアミロイド以外の組織成分ともチオフラビンTは結合することが知られており,他の染色法と対比しながら判定しなければならない.
掲載誌情報