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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻7号

2001年06月発行

文献概要

増刊号 病理組織・細胞診のための日常染色法ガイダンス 6.組織内血液細胞の日常染色法

ナフトールAS-Dクロロアセテートエステラーゼ染色

著者: 松本荻乃

所属機関:

ページ範囲:P.739 - P.741

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目的
 酵素抗体法は著しく発展し,細胞の由来や分化段階を同定することが可能となり,日常検査として広く用いられるようになっている.しかし,ナフトールAS-Dクロロアセテートエステラーゼ染色(naphtol AS-D chloroacetate esterasestain;ASD stain)はレーダー(Leder)が1964年に紹介して以後,今なお有意義で,血液疾患の特殊染色の1つとして欠くべからざるものである.これは好中球系細胞(肥胖細胞も陽性を示す)に発現しているナフトールAS-Dクロロアセテートエステラーゼを染色することにより,前骨髄球以降の好中球系細胞を同定する染色である.白血病細胞がこの染色法により多少なり陽性を示せば骨髄性白血病と確認することができるし,また陽性芽球細胞の多寡で分化程度を知り,急性骨髄性白血病の亜分類も推測できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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