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ホルマリンピグメント
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ページ範囲:P.748 - P.748
文献購入ページに移動 長期にわたり,ホルマリンに保存した組織には,しばしば褐色調の結晶状粒子の沈着をみることがある.組織内に溶解しているヘモグロビンにホルマリンが作用し,メトヘモグロビンとして,組織構造にかかわらず,沈着したものである.通常,ホルマリン液のpHが6.0以上ならば生じてはこないが,pH3.0〜5.0に至ると,その沈着が目立ち,組織標本観察時にはやっかいな産物となる.沈着の起こる時期は,各臓器によりまちまちで一概には言えないが,脾臓などは沈着が早い臓器で,1か月で出現するといわれる.この色素の除去法としては,カルダセウィッチ(Kardasewitsch)法とベロケイ(Verocay)法の2つが代表的である.
処理を行っても組織内の他のほとんどの物質や色素に影響がない(マラリア色素だけは例外).処理後,よく流水水洗を行わないと,その後に染色したヘマトキシリン,エオジンの色調が変化して,よい結果が得られなくなってしまうことがあるので注意を要する.
処理を行っても組織内の他のほとんどの物質や色素に影響がない(マラリア色素だけは例外).処理後,よく流水水洗を行わないと,その後に染色したヘマトキシリン,エオジンの色調が変化して,よい結果が得られなくなってしまうことがあるので注意を要する.
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