icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻9号

2001年08月発行

文献概要

技術講座 病理

腎生検における蛍光抗体法

著者: 長濱清隆1 原茂子2

所属機関: 1横浜市立大学医学部病理学第2講座 2虎の門病院腎センター

ページ範囲:P.1069 - P.1075

文献購入ページに移動
新しい知見
 遺伝性腎疾患の1つであるアルポート(Alport)症候群の原因がIV型コラーゲンの異常であることが明らかにされた.IV型コラーゲンは糸球体基底膜の構成成分の1つでα1からα6までの6種のアイソフォームがあることが知られている.このうち,最も多いのがα5鎖の異常であり,α5鎖遺伝子はX染色体上に存在するため本症候群の多くは伴性優性遺伝の遺伝形式をとる.従来,アルポート症候群の確定診断は電顕所見に頼るしかなかったが,数年前からこのα5鎖に対する抗体が市販され,蛍光抗体法でも診断ができるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?