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文献詳細

雑誌文献

検査と技術29巻9号

2001年08月発行

Laboratory Practice 生化学 精査と治療に生かす検査データ

肝硬変

著者: 中野博1 高野友爾2

所属機関: 1公立豊岡病院 2公立豊岡病院消化器内科

ページ範囲:P.1104 - P.1105

文献概要

はじめに
 肝硬変は肝内に瀰漫性に広がる慢性炎症に起因する病態で肝細胞機能障害,肝内結合組織の増生と偽小葉の形成(肝細胞の再生)が特徴である.主な病因はB型,C型肝炎ウイルスの持続感染であるが,そのほか飲酒,薬物摂取,自己免疫機序による肝細胞破壊も成因となる.肝硬変の症状は肝実質細胞の機能低下,門脈圧亢進,肝内,および肝外にできた門脈と静脈循環系との短絡路形成が主な成因である.肝硬変は肝細胞機能の障害の程度によって代償性(代償期)と黄疸,腹水,意識障害などが出現する重症型の非代償性(非代償期)に分類される.
 肝硬変は肝病変の終末像で,肝細胞の機能不全(肝不全),上部消化管の静脈瘤破裂による吐血,高率に合併する肝細胞癌が三大死因である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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