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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻1号

1975年01月発行

文献概要

技術講座 一般

尿比重の屈折計による測定

著者: 平沢政人1

所属機関: 1佼成病院検査科

ページ範囲:P.70 - P.71

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 尿比重は尿中固形成分の量を表す数値で尿検査ではしばしば行われる.尿比重測定の意味は,腎臓が体液を濃縮,希釈する機能を持っているので,その良否を判定するために最もよい検査として使われるのである.ただ,直接尿比重を固形成分の量として測定するには,尿中水分を蒸発させて秤量せねばならず,とてもその操作が面倒で臨床検査とはなりえない.それで,間接的な方法であるがわれわれの日常検査としては浮き秤り(比重計)を使って測定している.しかし,浮き秤りも尿量が十分であれば正確に測定できるが,尿量が少ない場合には浮かすことができず測定できない.そして検査材料も幼小児ではごく微量しか採尿できない.
 一方,尿中総固形成分の量は,物理量として考えた時,分子数で表せば滲透圧測定値で,屈折率としては各物質分子溶液の屈折率の総和として表すこともできる.それで,最近は尿比重に代えて屈折率,滲透圧を測定することが行われるようになった.中でも,屈折率は1滴の尿で測定することができ,結果は全く簡単に得られ,かつ屈折計もそれほど高価ではないため非常に普及が早く,現在では尿比重測定を尿屈折率測定に代えているところが多い.以下,屈折計と尿比重について測定上の注意を中心に述べよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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