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文献詳細

雑誌文献

検査と技術3巻12号

1975年12月発行

文献概要

病気のはなし

痛風と高尿酸血症

著者: 御巫清允1 西岡久寿樹1

所属機関: 1自治医大整形外科

ページ範囲:P.6 - P.12

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疫学
 痛風は尿酸代謝の異常によって発症した高尿酸血症を基礎病変とし,特有な関節炎症状を主症状とする疾患である.1960年代前半までは日本では比較的まれな疾患とされていたが,1970年代になってから急激に増加の一途にあり,著者らの痛風外来に登録されている患者数は既に,1975年8月現在3,500例近くなっている.
 一方疫学的な頻度としては,欧米諸国についてみると,ヨーロッパでLawranceらが0.3%,アメリカではHallらが0.2%という報告を行っており,日本では西岡らの調査によると東京地区で0.15%という結果を得ており著明な地域差は認められない.しかしながらある特定の地域や人種,例えば北アメリカに移住したフィリピン人や,マリアナ諸島のサモア風ニュージーランドのマオリ族などには高頻度に痛風がみられるという報告もある.一般的に,均一な集団を対象とした住民調査における頻度は1万人につき15〜20人くらいである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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